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第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会を2018年6月9日,10日(土,日)の2日間,
新宮市福祉センター(和歌山県新宮市野田1-1)において下記の通り開催します。

6月9日(土)
14:00~14:15 開会宣言    本村 凌二氏
          開会挨拶    田岡 実千年氏(新宮市長)
14:15~15:15 記念講演「熊野の魅力」林 雅彦氏(明治大学名誉教授)
15:30~17:30 地中海トーキング「世界の中の熊野」
         パネリスト:高木 亮英/松本 純一/奈良澤 由美/守川 知子/
         司会:秋山 聰 各氏
17:40~18:10 授賞式 地中海学会賞・地中海学会ヘレンド賞
18:10~18:40 総会
19:00~21:00 懇親会
6月10日(日)
10:00~12:00 研究発表
     「古代小麦の再評価におけるシチリア州小麦栽培試験研究所」牧 みぎわ
     「西行歌にみる海浜の風景―「海人」への視線」中西 満義
     「佐藤春夫と中国・台湾」辻本 雄一
     「二つの聖地風景―那智熊野とゲミレル島(トルコ、ムーラ県)のHodology」辻 成史
13:00~16:00 シンポジウム「聖なるモノ」
         パネリスト:山本 殖生/奥 健夫/太田 泉フロランス/加藤 耕一/
         司会:松﨑 照明 各氏

研究会のお知らせ(4/14)

研究会のお知らせ(4/14)

テーマ:熊野における大会に向けて
発表者:林 雅彦氏,田村 義也氏,松﨑 照明氏,秋山 聰氏
日 時:4月14日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅 徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅 徒歩5分)
参加費:会員は無料,一般は500円

2018年度の第42回大会は,国際熊野学会との共催により新宮市で開催されることになりました。熊野は,日本最古の聖地の一つであり,神武東征,徐福伝説,熊野御幸,山岳修験,南方熊楠,佐藤春夫,中上健次など人文諸学にとってトピックの尽きることの無い地域です。そこで,今回は熊野にお詳しいゲストをお招きして,大会に備えることができれば,と考えています。国際熊野学会代表委員の林雅彦氏(明治大学名誉教授)に同学会の沿革等について,南方熊楠顕彰会学術部長の田村義也氏に熊楠と熊野の関わりについてお話しいただく予定です。

第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会を2018年6月9日,10日(土,日)の2日間,
新宮市福祉センター(和歌山県新宮市野田1-1)において下記の通り開催します(予定)。
詳細は決まり次第お知らせします。
6月9日(土)
14:00~14:15  開会宣言・挨拶  田岡実千年氏(予定)
14:15~15:15  記念講演  「熊野の魅力」 林 雅彦氏
15:30~17:30  地中海トーキング「世界の中の熊野」
          パネリスト:高木 亮英/松本 純一/奈良澤 由美/守川 知子/
          司会:秋山 聰 各氏
17:40~18:10  授賞式  地中海学会賞・地中海学会ヘレンド賞
18:10~18:40  総会
19:00~21:00  懇親会
6月10日(日)
 9:30~12:30  研究発表
13:30~16:30  シンポジウム「聖なるモノ」
          パネリスト:山本 殖生/奥 健夫/太田 泉フロランス/加藤 耕一/
          司会:松﨑 照明 各氏

第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会(2018/6/9-10)

第42回地中海学会大会を2018年6月9日,10日(土,日)の2日間,
新宮市福祉センター(和歌山県新宮市野田1-1)において開催します。
最寄り駅(JR新宮駅)の到着列車の都合などを考慮して,
大会開始を通常より1時間繰り下げて,午後2時とします。
プログラムは決まり次第お知らせします。

研究会のお知らせ(2/17)

研究会のお知らせ(2/17)

テーマ:自著を語る──『時がつくる建築』について
発表者:加藤 耕一氏
日 時:2月17日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ)
参加費:会員は無料,一般は500円
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

建築史とは,じつは新築の歴史であった。建築史学は,歴史上の建築を竣工年ごとに並べていく,いわば年代カタログであった。本書では,そうした既存の方法論を〈点の建築史〉と命名し,建設に要する長い期間や,建てられた後の時間変化に着目する方法論を〈線の建築史〉と命名した。ブローデルが呼んだ「長期持続」のなかで,建物がどのように変化したのか,そして長い時間のなかでもたらされる社会変動のなかで,人々の建築観がどのように変化してきたのかを論じていく。

「地中海学会ヘレンド賞」候補者募集

「地中海学会ヘレンド賞」候補者募集

地中海学会では第23回「地中海学会ヘレンド賞」の候補者を下記の通り募集します。
授賞式は第42回大会において行う予定です。
応募を希望される方は申請用紙を事務局へご請求下さい。
地中海学会ヘレンド賞
一,地中海学会は,その事業の一つとして「地中海学会ヘレンド賞」を設ける。
二,本賞は奨励賞としての性格をもつものとする。本賞は,原則として会員を対象とする。
三,本賞の受賞者は,常任委員会が決定する。常任委員会は本賞の候補者を公募し,その業績審査に必要な選考小委員会を設け,その審議をうけて受賞者を決定する。
募集要項
自薦他薦を問わない。
受付期間:2018年1月9日(火)~ 2月8日(木)
応募用紙:学会規定の用紙を使用する。

研究会のお知らせ(12/9)

研究会のお知らせ(12/9)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ: 16世紀の空位期における都市ローマの統治状況
発表者:原田 亜希子氏
日 時:12月9日(土)午後2時より
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅 徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅 徒歩5分)
参加費:会員は無料,一般は500円
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

独身が建前である教皇をトップに掲げる教会国家には、前教皇の死から新教皇の選出までの「空位期」が頻繁に存在した。本報告では教皇特有の権力の空白期に注目し、指導者不在の「危機的」状況における首都ローマの統治状況を都市政府の活動から考察する。ローマ都市政府が、枢機卿団や伝統的封建貴族層という都市ローマに権限をもつ他勢力とどのような関係を構築し、どのように空位期に対処していたのかを明らかにすることを目指す。

『地中海学研究』XLI(2018)論文募集

『地中海学研究』XLI(2018)論文募集

『地中海学研究』XLI(2018)の論文・研究動向および書評を下記のとおり募集します。
論文・研究動向 32,000字以内
書評 8,000字以内
締切 2017年10月末日(必着)
投稿を希望する方は,テーマを添えて9月末日までに事前に編集委員会(j.mediterr@gmail.com)へご連絡下さい。「執筆要項」をお送りします。
本誌は査読制度をとっています。

研究会のお知らせ(10/14)

研究会のお知らせ(10/14)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:スペイン映画「オール・アバウト・マイ・マザー」の女性表象とスペイン・地中海文化性
発表者:矢田 陽子氏
日 時:10月14日(土)午後2時より
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅 徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅 徒歩5分)
参加費:会員は無料,一般は500円
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

スペインを代表する映画監督ペドロ・アルモドバルの作品で,2000年にアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した「All about my mother」の女性表象を,地中海の古代神話に存在し「母なるものの原型」とされる「大いなる女神」の象徴性と,スペインの特徴とされる「聖母マリア崇拝」の二点から分析し,この二つの観点が如何に現代スペインの女性アイデンティティに影響しているのかを明らかにしていく。

研究会のお知らせ(7/15)

研究会のお知らせ(7/15)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。
テーマ:シチリアにおける海事秩序形成過程──14世紀の請願と海事規定から
発表者:髙橋 謙公氏
日 時:7月15日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅 徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅 徒歩5分)
参加費:会員は無料,一般は500円
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html
13世紀から14世紀にかけて、地中海世界には多くの海事法が成立した。中世シチリア王国では、王権主導の海事規定と都市主導の海事規定が形成され、それぞれが銘々に考察されたために、両者の関係性について明確に示されていない状況である。本報告では、各法規定に定められた内容を整理しつつ、シチリアの港湾や海域に関する係争事例や請願文書の分析を通して、都市と王権双方の側から14世紀の海事秩序が形成される過程を描出したい。

第41回地中海学会大会(学会設立40周年記念大会)

第41回地中海学会大会(学会設立40周年記念大会)

地中海学会第41大会ポスター決定稿第41回地中海学会大会(学会設立40周年記念大会)を2017年6月10日(土),11日(日)の2日間,
東京大学本郷キャンパス(文京区本郷7-3-1)において下記の通り開催します。

6月10日(土)
13:00~13:10 開会宣言・挨拶   青柳 正規氏
13:10~14:10 記念講演
HOW TO WRITE THE HISTORY OF THE SEA   デイヴィッド・アブラフィア氏
14:25~16:25 地中海トーキング 「地中海学会の40年」
パネリスト:樺山 紘一/木島 俊介/陣内 秀信/武谷 なおみ/司会:末永 航 各氏

16:30~17:00 授賞式    地中海学会賞・地中海学会ヘレンド賞
17:10~17:40 総会
18:00~20:00 懇親会

6月11日(日)
9:30~12:30 研究発表
「古代エジプト,クフ王第2の船の船体上部における木造技術について」柏木 裕之
「古代末期美術におけるエジプト・トレードマーク図像の可能性――ヴィア・ラティーナ・カタコンベ壁画の図像生成」宮坂 朋
「レモンから見る中世地中海世界の食生活の特質――12 世紀アイユーブ朝サラディンの宮廷医イブン・ジュマイウ『レモンの効能についての論考』を中心に」尾崎 貴久子
「モデナ大聖堂ファサード彫刻図像――古代の大理石再利用と図像の関係をめぐって」桑原 真由美
「アルテミジア・ジェンティレスキとトスカーナ」川合 真木子
「『朝の歌』mattinataの魅惑」横山 昭正

13:30~16:30 シンポジウム 「地中海学の未来」
パネリスト:新井 勇治/片山 伸也/貫井 一美/畑 浩一郎/藤崎 衛/司会:小池 寿子 各氏

*参加費(2日間):会員1,000円、非会員2,000円/[記念大会特別]非会員1日のみ1,000円

[記念講演について、公益財団法人 石橋財団の寄付助成を受けています]

第41回大会記念講演(デイヴィッド・アブラフィア教授)に関連する講演会のご案内

第41回大会記念講演(デイヴィッド・アブラフィア教授)に関連する講演会のご案内

◆公開講演会◆
講演タイトル:The Contested Seed of Abraham (争われる種/起源としてのアブラハム)
講演者:アンナ・サピア・アブラフィア(オックスフォード大学神学哲学部教授)

講演内容:本講演では、3つの一神教をさす「アブラハムの宗教」(Abrahamic Religions)という用語が何を意味するのか、そして過去を研究し現在を考えるにあたってこの用語がどれほど有効であるのかについて論じる。その際キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒のあいだで、それぞれのアイデンティティを巡ってそれぞれの思想が交錯していた歴史的状況の意義を、グローバルな文脈のなかで考察する。

講演者略歴:1952年生。ケンブリッジ大学講師をへてオックスフォード大学神学哲学部教授。主要業績に、(ed. with G. R. Evans), The Works of Gilbert Crispin, Abbot of Westminster (Oxford U.P., 1986); Christians and Jews in the Twelfth-Century Renaissance (Routledge, 1995); (ed.), Religious Violence between Christians and Jews: Medieval Roots, Modern Perspectives (Palgrave MacMillan, 2002); Christian-Jewish Relations, 1000-1300: Jews in the Service of Medieval Christendom (Routledge, 2011) がある。

日 時:2017年6月9日(金)17時-18時(講演後質疑応答)
場 所:東京大学本郷キャンパス法文1号館214番教室
言 語:英語(翻訳原稿あり)
司 会:高山博(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
主 催:KAKEN(課題番号15KK0062)
後 援:西洋中世学会
連絡先:小澤実(立教大学文学部准教授)E-mail:m-ozawa@rikkyo.ac.jp

研究会のお知らせ(4/15)

研究会のお知らせ(4/15)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:熊野への誘い―建築史家と美術史家が聖地で見出したことども
発表者:松崎照明氏,秋山聰氏
日 時:4月15日(土) 午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
参加費:会員は無料,一般は500円
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

日本最古の聖地にして,平安時代の舗装道路たる熊野古道を擁する熊野三山は,近年とみに海外からの観光客を惹きつけています。実際,熊野古道を歩く人々の三分の一は外国人観光客であるという統計結果も出されているようです。その理由の一つは,熊野が聖地としての普遍的特性を備えつつ,かつ地域的特性を濃厚に帯びているからだと思われます。こうした観点から,比較例を交えながら,熊野をめぐって議論してみたいと思います。

学会設立40周年記念大会 記念講演

学会設立40周年記念大会 記念講演

第41回地中海学会大会は,2017年6月10日(土),11日(日)の2日間,
東京大学本郷キャンパス(東京都文京区本郷7-3-1)で開催されます。
学会設立40周年記念大会として,ケンブリッジ大学の地中海史教授
デイヴィット・アブラフィアDavid Abulafia氏による記念講演が予定されています。
なお,大会のプログラムは決まり次第お知らせします。

「地中海学会ヘレンド賞」候補者募集

「地中海学会ヘレンド賞」候補者募集

地中海学会では第22回「地中海学会ヘレンド賞」の候補者を下記の通り募集します。
授賞式は第41回大会において行う予定です。
応募を希望される方は申請用紙を事務局へご請求下さい。
地中海学会ヘレンド賞
一,地中海学会は,その事業の一つとして「地中海学会ヘレンド賞」を設ける。
二,本賞は奨励賞としての性格をもつものとする。本賞は,原則として会員を対象とする。
三,本賞の受賞者は,常任委員会が決定する。常任委員会は本賞の候補者を公募し,
その業績審査に必要な選考小委員会を設け,その審議をうけて受賞者を決定する。
募集要項
自薦他薦を問わない。
受付期間:2017年1月6日(金)~2月15日(水)
応募用紙:学会規定の用紙を使用する。

研究会のお知らせ(2月18日)

研究会のお知らせ(2月18日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:13世紀末ビザンツ政治史を巡るクロノロジーの再考
発表者:佐野 大起氏
日 時:2月18日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅 徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅 徒歩5分)
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html
参加費:会員は無料,一般は500円

1290年代,アンドロニコス2世治下のビザンツ帝国はいくつかの印象的な出来事を経験した。ところが,比較的多くの史料が利用可能であるにもかかわらず,この時期の政治史に関するクロノロジーは混迷の様相を呈しており,部分的には今日に至るまで明確な答えが示されていない。本報告では,特に1293年から1297年にかけての時期に的を絞り,年代記,書簡,公文書といった種々の史料分析を通じて諸事件の年代確定を試みる。

平成28年熊本地震 被災地域会の会費免除について

平成28年熊本地震 被災地域会の会費免除について

この度の平成28年熊本地震で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
地中海学会では,2016年4月14日以降に発生した熊本県を中心とする一連の地震活動の被災地域に所属先がある会員,あるいは居住する会員(ご家族が住んでいる場合も含む)で,学会の会費納入が困難な方々に対し,自己申告により,2016年度会費を免除することといたしました。会費免除を希望される方は,下記の要領で,事務局まで郵送にてお知らせ下さい。

A4用紙に,氏名,所属機関,住所,電話番号,メールアドレスを明記の上,会費免除を希望する事由をご記入下さい(書式自由)。
常任委員会での承認を経た後,個別にご連絡いたします。
すでに2016年度会費を納入された方で免除を希望される場合は,納入済みの会費を2017年度分に繰り越します。また,2015年度会費未納のまま2016年度会費の免除を希望される方につきましては,2015年度会費の納入を本年度は猶予いたします。
申込みは下記にて随時受付けます。
〒106-0046
東京都港区元麻布3-12-3 麻布聖徳ビル2F
地中海学会事務局

大月康弘著『ヨーロッパ 時空の交差点』創文社

大月康弘著『ヨーロッパ 時空の交差点』創文社

時空の交差点

時空の交差点に引き込まれて             草生久嗣

歴史家の教養に裏打ちされた流麗な文体に加え、自余の歴史紀行エッセイとは一線を画す特徴が本書にはある。読者は、執筆のその時その時にたまたま著者がたたずんでいた「時空」に、いきなり放り込まれるような体験をすることになるだろう。なぜ著者がそこにいるのか、どのような文脈がそこにあり、何を共に見ることになるのか、各回エッセイ本文を読み進めるうちにようやく明らかになるという趣向である。その行き先は、パリやギリシャの島嶼、イスタンブル、アナトリア南西部から東京都国立市に及ぶ。

本書で著者が試みているのは、旅先にて何らかのきっかけで気付く歴史感覚――著者は「時空の交差点」にいると表現する――の覚書、そしてその読者との共有である。きっかけとなるのは幾星霜経て今なお残る中世のイメージであったり、史書に立ち現れた中世人の姿であったり、著者がなつかしむ師の姿であったりする。またナクソス島の村人の声、ハルキ(ヘイベリ島)の修道士との語らい、刊行史料の一断片、ポーランド人大科学者のギリシャ語での自署サイン、様々なものが著者と読者を立ち止まらせる。

こうした感覚には、意識して旅をして大なり小なり思い当たるものがあるように思う。筆者の場合、たとえばある中欧の古都で、親しむ学問の大先達のかつてのオフィスに通され、ベランダから眼下の賑わいを見下ろした瞬間に「彼」と同じ風景を見ているのだと気付いた時がそうである。また旧王宮に敷設された古文書閲覧室の閲覧者リストに、名だたる研究者のサインが遺されている。それを見て、彼らが自分と同じ写本に向き合ったことがあるのだと知るときもそうである。これは、過去を単に懐かしむのとも、先人の足跡をたどって満足するのとも違う、何かを受け継ぎ、そして後につなげてゆくことになるという身が引き締まる感覚だったように思う。本書では著者の先師・先達たちの姿が著者を導いているのが印象的である。筆者も、かつてモンセギュール落城を描ききった専門の大先輩の逝去を知り、茫然としているところである。しかしやがては南仏あるいはマケドニアの風景の中で、その先達の影に出くわすのではないかと思っている。

本書にはすでに丁寧な内容紹介がなされており、(山内進『如水会々報』Aug-Sep 2016, 23; 坂口ふみ『創文』2016夏No.22, 7-9)、準備中のものもまだあると聞く。瀟洒な小著でありつつも、読書子の歴史感覚を刺激する良書といえよう。

[2015年12月発行 2,000円+税]

研究会のお知らせ(12月17日)

研究会のお知らせ(12月17日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:「ヴェローナ・カピトゥラリアCapitulare Veronense(967年)」からみる北イタリアの法文化
発表者:柴田 隆功氏
日 時:12月17日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅「電気街口」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅から徒歩5分)
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html
参加費:会員は無料,一般は500円

オットー大帝は第3回イタリア遠征の最中にヴェローナで「カピトゥラリア」を発布した。これはイタリアにおける地財をめぐる紛争解決手段についての条項を含んだ法令である。本報告では,この法令の内容や作成の過程を,オットーの法的な活動や支配確立の文脈,文書や規範に関する慣習との関係,同時代史料中での法令が扱う事項と関連のある事象という3つの側面から分析し,本法令の作成や運用に関与した人々の規範についての認識を考察する。

研究会のお知らせ(10月15日)

研究会のお知らせ(10月15日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:ルネサンス期フィレンツェにおける〈異端〉の争点
    ──ボッティチーニ《パルミエーリ祭壇画》をめぐる関連史料の検討を通して
発表者:秦 明子氏
日 時:10月15日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階 
JR秋葉原駅「電気街」改札からすぐ,つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅から徒歩5分)
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html
参加費:会員は無料,一般は500円

本祭壇画は,人文主義者パルミエーリ(1406-1475)が墓所礼拝堂に注文した聖母被昇天を主題とする作品であり,1477年に設置された。しかし作品は異端視され,本人がダンテの『神曲』を範として晩年に著した『生命の都』の写本とともに,禁令下に置かれたことが知られている。本発表では,異教の学説や図像を寛容に受容した15世紀後半の同地で,作品が異端視された争点を関連史料の検討を通して詳らかにすることを試みる。

研究会のお知らせ(7月23日)

研究会のお知らせ(7月23日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:ドラクロワ作《キオス島の虐殺》におけるギリシア人をめぐって
発表者:湯浅 茉衣氏
日 時:7月23日(土)午後2時より
会 場:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
(東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階
JR秋葉原駅から徒歩1分,つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩2分,
東京メトロ日比谷線秋葉原駅・末広町駅から徒歩5分)
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html
参加費:会員は無料,一般は500円

《キオス島の虐殺》は,ドラクロワがサロン(官展)デビューから2年後の1824年に発表した,初めての本格的な歴史画であり,ギリシア独立戦争を大画面で扱った最初期の作例である。本発表では,その制作過程を詳細に辿ったうえで,当時のフランスで高揚していた親ギリシア主義の流れと関連付けながら,画家の制作意図を探る。さらに,批評家を大いに困惑させた画中のギリシア人犠牲者の独特な肌の表現についても考察を試みたい。

第40回地中海学会大会

第40回地中海学会大会

第40回地中海学会大会

第40回地中海学会大会を6月18日,19日(土,日)の二日間,
首都大学東京(八王子市南大沢1-1)において下記の通り開催します。

6月18日(土)
13:00~13:10 開会宣言・挨拶  上野 淳氏
13:10~14:10 記念講演
「ミケランジェロの芸術」 長尾 重武氏
14:25~16:25 地中海トーキング
「ニュータウンの古今東西」
パネリスト:島田 誠/中島 智章/松原 康介/吉川 徹/
司会:山田 幸正 各氏
16:40~17:10 授賞式 地中海学会賞・地中海学会ヘレンド賞
17:10~17:40 総会
18:00~20:00 懇親会
6月19日(日)
10:00~12:00 研究発表
「バナサ青銅板に見るマルクス・アウレリウス治世の北アフリカ」 大清水 裕氏
「ダンテにおける《太陽と月の比喩》」 星野 倫氏
「ジュゼッペ・ヴェルディのオペラ《リゴレット》(1851)における作劇法
──《ヴァンドーム公》(1850)を手がかりとして」 園田 みどり氏
「パブロ・ピカソとアンドレ・マッソンの闘牛絵画がもたらしたもの
   ──スペイン内戦に直面した隣国フランスを舞台に」 宮田 渚氏
13:00~16:00 シンポジウム
「地中海の水と文化」
パネリスト:飯田 巳貴/樋渡 彩/深見 奈緒子/(司会兼任)陣内 秀信 各氏

研究会のお知らせ(4月16日)

研究会のお知らせ(4月16日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:川村清雄のヴェネツィア滞在後期について
発表者:石井 元章氏
日 時:4月16日(土)午後2時より
会 場:東京大学本郷キャンパス法文1号館2階215教室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html
参加費:会員は無料,一般は500円

本発表は新資料を基に,これまで不詳であったヴェネツィア滞在後期(1879-81)の川村の活動を明らかにすることを目指す。川村は1876年2月ヴェネツィア到着後美術学校に在籍するが,1878年以降はその活動を学校の外に求め,ヴェネツィア芸術サークルに参加して,イタリア人ばかりでなく当時ヴェネツィアに集っていたスペイン人や英国人,ロシア人を含む国際的な芸術家サークルと積極的に交わっていた可能性がある。

研究会のお知らせ(2月20日)

研究会のお知らせ(2月20日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:フランチェスコ・ボッロミーニによる
    『オプス・アルキテクトニクム』とオラトリオ会の建築計画
発表者:岩谷 洋子氏

日 時:2月20日(土)午後2時より
会 場:東京大学本郷キャンパス法文1号館2階215教室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html
参加費:会員は無料,一般は500円

ローマ・バロック期の中心的な建築家フランチェスコ・ボッロミーニの建築書『オプス・アルキテクトニクム』について,基本史料を紹介し,その研究史を概観する。また,その主題であるオラトリオ会の建築を,ボッロミーニによる他の建築と計画時期やデザインについて照合し,その設計過程を読み取っていく。さらに,修道会としてのオラトリオ会自体の特徴を考慮しながら,その建築計画と建築書の構成・内容を考察する。

研究会のお知らせ(12月19日)

研究会のお知らせ(12月19日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ: 神話の語りと叙事詩の性質
    ──オウィディウス『変身物語』における統一性をめぐる考察
発表者: 河島 思朗氏
日 時: 12月19日(土)午後2時より
会 場: 東京大学本郷キャンパス法文1号館2階 215教室
    http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html
参加費: 会員は無料,一般は500円

オウィディウス『変身物語』はおよそ250編の様様な神話を語る物語群である。小さな物語の寄せ集めでありながら,叙事詩であることをどのように理解すべきか。『変身物語』研究のひとつの重要な焦点は,この「矛盾」に向けられている。本発表は,この性質を矛盾とはとらえずに,物語群でありながら統一性を有する叙事詩であることを論じる。

研究会のお知らせ(10月24日)

研究会のお知らせ(10月24日)

下記の通り研究会を開催します。奮ってご参集下さい。

テーマ:1640年代のイエズス会本部と日本管区の交渉
発表者:木﨑 孝嘉氏
日 時:10月24日(土)午後2時より
会 場:東京大学本郷キャンパス法文1号館2階215教室
    (地下鉄「東大前」「本郷三丁目」)
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html
参加費:会員は無料,一般は500円

1640年のポルトガル独立を契機に,イエズス会本部やポルトガル王室は,第8回総会(1646)のために帰欧していた日本管区代表プロクラドールのカルディンを通じて東アジア権益を確保しようとした。一方,カルディンも管区運営資金の取り立てやマカオの帰属を巡る中国準管区との論争など,マカオ市民の協力を得て日本管区の利益のために奔走した。本報告では,この交渉の経緯を東アジアへの波及も含めて検討したい。